起床時や仕事や勉強、家事の最中、遊びに行く前など、ふとした瞬間に頭に痛みが…。頭痛のせいで仕事が手につかない、せっかくの休みの日も台無し!!という経験はありませんか?頭痛は本当に厄介ですよね。
今回は、誰しもが1度は悩んだことがあるであろう頭痛について、改めて考えていきましょう。

あなたはどれに当てはまる?~頭痛の種類と原因~
ひと言に「頭痛」と言っても、状況や痛み方で頭痛の種類も変わってきます。頭痛には主に
「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の3種類があると言われています。それぞれの症状や原因について詳しく見ていきましょう。
片頭痛
<症状>
血管が拡張し、こめかみ付近が脈を打っているようにズキズキ痛むもので、女性によく見られます。名前の通り頭の片側に起こることが多いですが、時として両側や後頭部が痛むこともあります。また、ひどくなると吐き気や嘔吐する場合もあります。
片頭痛が起こる前に、視界にキラキラしたものが見える前兆(閃輝暗点〈せんきあんてん〉)を感じる人も多いようです。
<原因>
1、季節の変わり目
季節の変わり目には、体温調節のために血管が拡張するので、頭痛が引き起こされることがあります。
2、女性ホルモン
片頭痛は女性ホルモンの変動と深い関わりがあるので、生理中や生理前後には、片頭痛が起こりやすくなります。
3、ストレスからの解放
ストレスを受けた時、血管は緊張して縮みます。その緊張やストレスから解放されると、収縮していた血管が急に拡張するので、片頭痛が起こりやすくなります。仕事が休みの日に限って片頭痛が起こるという方は仕事でストレスを抱えている可能性が高いです。
緊張型頭痛
<症状>
頭や肩の筋肉が収縮して締めつけられるように痛むもので、男女、年代問わずよく見られます。痛みは後頭部を中心に頭の両側や首筋にかけて起こることが多いです。また、肩こりや目の疲れから起こることもあります。
<原因>
1、身体的ストレス
長時間のデスクワークなど、ずっと同じ姿勢でいると、肩や首に大きな身体的ストレスがかかります。それらがコリとなり、頭痛につながることが多々あります。
2、精神的ストレス
人間関係や仕事などの精神的ストレスによって緊張すると、筋肉が緊張しやすくなり、頭痛を引き起こします。
群発頭痛
<症状>
目の奥がえぐられるように痛み、20~30代の男性に多く見られます。痛みは頭の片側に起こることが多く、時に目が赤く充血したり、涙や鼻水が出たりすることもあります。決まった時刻や時期に症状が出るという特徴があります。
<原因>
1、疲労・睡眠不足
疲労や睡眠不足が頭痛を引き起こします。
2、体内時計の狂い
決まった時刻や時期に症状が出ることが多いため、体内時計に狂いが生じ、頭痛が起こるのではないかと言われています。
3、アルコールの摂取
群発頭痛の起こりやすい時期(人によって異なります)にアルコールを摂取すると、頭痛を誘発します。これは、アルコールによって血管の拡張が促されるからではないかと言われています。 ※その他に、片頭痛と緊張型頭痛を併せ持った「複合型頭痛」というものもあります。
自分でできる対策は?
それぞれ症状や原因が違うように、頭痛の種類によって対策法も異なってきます。
自分の頭痛のタイプが分かったら、ぜひご紹介する方法を参考にしてみてください。
<片頭痛>
片頭痛は、まぶしかったり、うるさかったりすると症状が悪化します。また、動くと頭痛がひどくなることも多いので、症状が起こったら部屋を暗くして安静にしてください。
患部を冷やしたり、血管を収縮させる効果のあるコーヒーや緑茶などのカフェインを含んだ飲み物を飲んだりすると頭痛が和らぎやすくなります。
<緊張型頭痛>
緊張型頭痛は、コリから起こることも多いので、普段から姿勢に気を付けたり、デスクワークの途中にストレッチをしたりすると有効です。
また、頭痛が起きた時にはカイロやホットタオルなどで痛い箇所を温め血行を良くしコリをほぐすと症状が和らぎます。電子レンジで温めるネックピローなども出ていますので、そういったものも活用してみてくださいね。他に入浴なども効果的です。
<群発頭痛>
まず、自分がどの時刻、時期に頭痛が起こりやすいかを把握することが大切です。そして、その時期にはアルコールは控えるようにしてください。また、飛行機などは気圧が低くなると言われているので、群発期に乗ることはできるだけ避けましょう。
入浴することで、頭痛を引き起こすこともあるので、その時期はシャワーで済ますようにしてください。
群発頭痛は日常に支障をきたすほどの痛みが起こることも多いので、自分で対処しようと思わず病院で診察を受けるようにしてくださいね。
それでも、もし痛みがおさまらなかったら…
予防につとめていても頭が痛くなってしまった、対策しても頭痛が治まらない…こんな時は我慢せずに早めに市販の頭痛薬を飲むようにしましょう。我慢して頭痛がひどくなると薬が効かなくなる恐れもあります。ただし、月に10日以上飲むと、薬物乱用頭痛を引き起こす可能性があるので、用法や用量を必ず守って服用してくださいね。
また、毎日頭痛に悩まされている、頭痛薬が効かないほどの痛みがあるという場合は、何か深刻な病気が隠れている場合もありますので、一度「神経内科」や「脳神経外科」で相談しましょう。最近は「頭痛外来」を設けている病院も多くあるので、そちらで診てもらうのも良いと思います。
ライター紹介:かたこりこ
大学では心理学を専攻。卒業後は、ラジオ番組の原稿やフリーペーパーの執筆、教科書系出版社勤務などを経て現在に至る。趣味は読書、映画・お笑い鑑賞。東京都出身。冬生まれだけど、寒いのは苦手です。
<参考URL>
https://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=zutsu_hen
https://www.bufferin.net/knowledge/
https://www.sukkirin.com/otherheadache/tension.html